鉄の女

算命学というのは分類学です。

自然界の全ては五行（木火土金水）に分類されるという考えから、
自然界の一部である人間も、生まれた日のエネルギーから五行が
割り当てられ、それぞれ持って生まれた性質が決まっています。

自分らしく生きるために必要なのはまず自分に与えられた性質を知り、
その性質を生かしていくこと。

木の陽（甲木）の性質の方は樹木に例えられます。
地面にしっかり根を張り天に向かって真っ直ぐに成長していく。
一日二日では成長が目に見えないけれど、気がつくと驚くほど大きくなっている。
コツコツ積み重ねをモットーにその先に大きな成長がみられる方。

木の陰（乙木）の性質の方はお花に例えられます。
かわいらしい見た目とは裏腹に地面にはしっかり根を張って、
種を遠くまで飛ばして仲間を増やしたり樹木に巻きついて高いところまで行くこともできます。
ひとりで頑張るよりも仲間を増やすことで更に活躍していけそうですね。

占い館に所属している頃は、鑑定時間も限られていたので、
分かりやすく持っている星を説明するときに、そんなお話をしていました。

そんな中で、金の陽（庚金）の性質の方は鉄に例えられるので、
そのことをお伝えすると、特に女性の方はとても微妙な表情で
「鉄・・ですか？」
とショック？を受ける方が多かった印象があります。

鉄・・強そうですね。
鉄の女・・あまり嬉しくありませんかね・・。

確かに鉄は鉄のままでは硬いし鉄のままではなんの役にも立たない感じがしますね。
鉄が世のため人のために役立つには、熱い火で溶かされたり強い力で叩かれたりする必要があるんです。

鉄の性質の方は試練と言われるようなことを乗り越えてこそ、その良さが出る。
大変そうに思えるかもしれないけれど、試練を乗り越える強さも兼ね備えている方です。

実際、複数の鉄の女性と話していて、共通で出てきた言葉が
（嫌なことをされた相手に対して）「蹴飛ばしてやれ！」だったのが、
なんとも鉄の女性らしいなと感じました。
言葉は悪いけれど「ナニクソ精神」で世の中を渡って行く。
強い意志を持つ女性たちです。

元祖「鉄の女」といえば、イギリス初の女性首相マーガレット・サッチャー元英首相ですが、
命式をちらっと拝見したところ、日干支が庚午。
やはり元祖「鉄の女」でした。
ご活躍された要素は他にもありそうですが、
ご自分の性質を生かしたからこそのご活躍だったのでしょうね。

<yukimitsuki.com 2021.9.13 Blog 複写>